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最終バス乗り過ごしたあとに

アラフォーのおっさんが書くあれこれ。

Devil Inside / Utada

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前にEXODUSのレビューを書いたので重複してしまいますがもう一度Devil Insideに焦点を当てて書こうと思います。

 

宇多田ヒカルUtada名義での全米デビュー盤「EXODUS」のリードトラックであるこの曲は非常にシンプルな構成をしていして、基本4分打ちのバスドラに白玉のベース、コードもG♭とFだけの繰り返しのミニマル過ぎる構成(スケールは変ロ短調(B♭)だと思う。理論に疎いので多分 汗)。サビのところで琴らしき音色のシーケンスが鳴っているのはアジアや日本というアイデンティティを意識したのだろうかと推測してしまう。

日本でのプロモーションでHeyHeyHeyに出演した時に明らかに弾き慣れていないギターを抱えての歌唱する姿が初々しいというか滑稽に映ったのを覚えている。

HeyHeyHeyで披露されたバージョン

 

全米でリミックスEPがリリースされダンスチャートで30位までいくも、MV

制作はされず(代わりにシングルカットはしていない"Easy Breezy"のMVが制作されている)。

 

Devil Inside Koto version (short edit) by NORC.

 

研究がてらDevil Insideのトラックを耳コピしてPCソフトで打ち込んでみた。原曲のビートがシンプル過ぎるのでここではトライバル風のビートに若干チェロやヴィオラなどの弦を加えてみた。後は基本的に音色も原曲に近付けたけどサビの後ろで鳴っている箏風のシーケンスはちょっと遊んでフレージングを変えている。メロディはボーカルの代わりに箏と二胡で奏でてよりアジアンな感じに仕立てた。

 

過去に2006年の国内ツアー(Utada United 2006)とUtadaとしてのUS/UKツアーで披露

されていて、ライブバージョンは音数も足され原曲の無機質な感じとは対照的に歌い方もよりハードでロックなアレンジになっていて淡々としたレコーティングバージョンよりこっちの方が断然かっこいいと思う。2010年の海外ツアーバージョンより2006年の国内ツアーバージョンの方がいいかな。なんてったってギターが今剛だし。

因みにレコーティングバージョンの2コードとは違い結構コードが変わっている(イントロ〜AメロがG♭/F/E♭/E♭とBメロからD♭/C/D♭/Cなど)。


Devil Inside (live version) in 2006

 

歌詞は自分の内面に住む悪魔(別の自分?)を歌っているのだけど、

 

”Everybody wants me to be their angel / Everybody wants something they can cradle“

"You dont know 'cause you're too busy to read the label / You're missing all the action underneath the table"

”Time to make it burn / This is how I burn”

 

誰もが私を天使にしたがる。誰もが可愛がる何かを欲している」

「あなたは表面を読むことに夢中になり過ぎて、その裏にあるものを見逃している」

「燃やす時間だ、私はこんな風に燃えるの」       (※意訳です)

 

と個人的にこの歌は「皆んなは私の事良く見てるかもしれないけど実際の私はそうでもないのよ」って感じに歌っているように聞こえる(その後に続く2番の"Just waiting for my turn"はちょっとよく分からない 汗)。対訳で訳した人が「情熱を燃やす」と訳そうとしたら「いや、普通に『燃やす』でいいです」と拒否したところからももっと淡々とした内面の自分(悪魔)を表したかったのかもしれない。

ところで宇多田ヒカルって抽象的な事を歌っていても実は割と素直に自分の状況や心情を歌っている事が多くて、浮気した実体験を歌ったとされる”Come Back To Me”やこのEXODUSも当時結婚したばかりの旦那である紀里谷和明との間の事を歌っていると思われる曲(You make me want to be a manやAbout Meなど)があったり、宇多田ヒカル名義でも母親に対して歌われる曲(Lettersや嵐の女神など)も少なくなくて実はとても素直な人なのかなと。そう言う意味では『シンガーソングライター』なんだなって思ったりして。とすれば”Easy Breezy”の”I’m Japaneezy”(尻軽日本人)も実体験?と邪念したり…笑。

 

初の全米デビュー盤というプレッシャーの中、実は初のセルフアレンジメント&プロデュース作品でもあるEXODUSは良くも悪くも宇多田ヒカルらしい曲作りだなと思う。特にこのDevil Insideはシンプルでミニマルという「引き算の美学」というか実験的に捉える事も出来るけど、ちょっと悪く捉えれは単調で手抜きっぽく聴こえなくもない。それは完全一人で作ったこのトラックより外部の手が加わったライブ版と聴き比べると余計にそう感じずにはいられないからだ。しかし曲はいい。それもライブ版が証明している。

 

 

さて、ここからは少し自分の話を。

前回の記事から自分の演奏動画を加えてみたり今回は耳コピして作ったトラックを載せて記事を書いてみたけどこれからもレビュー記事だけではなく出来る限りレビュー曲に対する何らかのアクションも加えながら書いていこうと思っていますのでお楽しみに 笑。

あとブログと並行して演奏やトラック制作、他にも色々な動画の制作もしているので、良かったら僕のYouTubeチャンネル登録もよろしくお願いします!色々面白い事をしていこうと思っているので楽しみにしてて下さい!

 

では今日はこの辺で!